■2■どう叱るかが問題■■

　

また、子どもを怒鳴ったり叩いたりする親がいますが、

私は、親の感情をぶつけるだけで、よい叱り方ではないと思っています。

いつも大きな声で怒鳴られたり、叩かれたりしている子どもは、

それに慣れてしまって、そのときだけビクッと反応するけれども、

すぐに同じことを繰り返してしまいます。

子どもを叱るときは、大きな声ではなく子どものそばへ寄って目と目を合わせ、

静かに言い聞かせるほうが効果があります。

気を付けなければいけないのは、軽いいたずらのときと、

重大な過ちを犯したときとでは、当然叱り方は違うということです。

たとえば、最近の子どもたちは、

友だちと一緒に遊び感覚で万引きをすることがあります。

しかし、万引きは犯罪です。

やってはならないことです。

そのときは普段と違って叩いてでも重大な過ちであることを教えなければなりません。

普段、叩いたことのない親から叩かれたら、

子どもはそれが重大な過ちだとわかるはずです。

そして、絶対にやってはいけないことであることを、醇々と諭すのです。

ともかく子育ては忍耐です。子どもを持って初めて、

こんなに自分の思うようにならない相手がいることを知った、

と言っていたお母さんがいましたが、まさに子どもは、

親の思うとおりにはなりません。

子どもは、親が振る舞うとおりに振る舞うものなのです。

親は子どもと違って大人なのですから、上手に知恵を使い工夫をしながら、

子どもが立派に伸びるように育てていってほしいと思います。

☆おわり

日本家庭福祉会理事長、同カウンセラー　波多野ミキ

(灯台１１月号より抜粋)

 

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